師匠へ師匠へお久しぶりです。お元気ですか? 私は・・・なんとかやってます・・・ フライの「フ」の字どころか、魚釣りの「さ」の字も知らなかった私に、師匠は いつも楽しそうに話してくれましたね。 私がフライに興味を持った時、師匠はすぐに私を野池に連れて行ってくれました。 あの時、釣れるはずもないブルーギルが釣れて、それから、私の人生の楽しみが一つ 増えることになりました。 とにかく、何にも知らずに始めました。 ラインの通し方、ティペットの結び方、ロッドの握り方・振り方、フライの巻き方・ 結び方・流し方、魚の合わせ方・リリースの仕方、川の歩き方、フライが枝にかかった時の はずし方・石にかかった時のはずし方・・・ 数え上げたらきりがないけど、私が知っていることは全部、師匠に教えてもらったことです。 師匠が遠くに行ってしまって、今は会うこともできないけど、一人で川に立ってても、 いつも師匠に話しかけてしまいます。 「あれ?これでいいんやったっけ?」 「見て見て、ちゃんとできたよ!」 「ねぇ、こんな時、どうしたらいい?」 「くぅ~!しまったぁ!こんなん見たら笑うやろな・・・」 誰もいないのわかっていても、つい、後ろを振り向いてしまいます・・・ 今でも上手にはできないけど、一応一人で何でもできるようになれたのは、 師匠のおかげと感謝しています。 一つ心残りは、師匠に約束したことがまだ果たせていないこと。 自分で釣ったヤマメを師匠に見せるって。 もう、その機会が訪れることはないってわかっているけど、来週、また挑戦してきます。 師匠も、今年の夏は彼女と北海道でフライを楽しまれるんでしょうか? では、お体に気をつけて。 いつかまたお互いによい報告ができるのを楽しみにしています。 2003.5.31 歩みののろい、カメ弟子より |